「リエゾン」とは、もともとフランス語で、「つながり」という意味の言葉です。
ある単語と単語がつながるときに、音が消えてしまったり、弱くなったり、
音そのものが変化してしまうもので、この


リエゾン法では、1つの文をいきなり読んでいくのではなく、
単語1つから2つ、2つから3つと少しずつ長くしていきながら、
リエゾンのしかたを身につけていきます。
たとえば、「in English → talk in English → You'll talk inEnglish.」といった具合です。
このように少しずつ増やしていけば、長い文章でも、無理なくうまく読めるようになります。
リエゾン法には、もう1つ意味があります。
リエゾン法を練習しながら、「in」「on」「at」などの前置詞
(日本語の、言葉と言葉の関係を表す「てにをは」のようなもの)
のところで区切る練習をすることができます。
「in」「on」「at」などの前置詞の音をしっかり覚えることで、
だんだん、それらの音の次に来る言葉が、文に意味をつけ加える言葉
(たとえば、時間、場所、方向、目的など)だということもわかってくる
という効果もあるのです。
でも、とりあえず最初は何も考えなくてもいいですから、
ただ、レッスンの通りに文を切っている場所で区切って練習しましょう。
自然と身についてきますから。
私たちも、自然とリエゾンを使っているのです。
ところで、リエゾン法の練習についてお話しする前に、
こういった前後の音の影響が、日本語にもあるのをご存知ですか?
たとえば、「おまえ」の「ま」は、その次の「え」に引っ張られて「め」、
つまり「おめえ」になったりしますし、
「そんなの関係ねえ」の「ねえ」もそうです。
もともとは「関係ない」ですが、「ない」の「な」も「い」も、
両方の舌の高さの中間である「え」の場所でおさまって、
「な」が「ね」、「い」が「え」になっています。
理屈はちょっと「めんどくせえ」でしょうけれど、日本語も、
このような感じにリエゾンしているのです。
ここまでのリエゾンは、母音(あいうえおの仲間)が影響されるという話ですが、
日本語の中の子音(母音以外の音)も前後の音に影響されているのを知っていますか?
たとえば、東京都にある駅の1つに「新橋」というのがありますね。
「しんばし」とひらがなでは書きます。

わかりますか?
「しん」のところで、口を開けたままにしないで、
いったん閉じてから、「ばし」といいますね。
それは、「ば」という音が唇を閉じて出される音なので、
それに影響されて、「しん」の「ん」も閉じて発音して、「n」が「m」になってしまうのです。
もし、新橋駅を通るときには、駅名の看板を確認してみてください。
ちゃんと「Shimbashi」となっていますよ!
もう少しくわしくいうと、「しんばし」の「ん」を、
「缶コーヒー」というときの「かん」の「ん」の音で発音してみてください。
いかがですか?
こうすると、フランス語の「鼻母音」、
つまり鼻にかかった母音っぽくなってしまいます。
「ばし」の「ba」は「b」で始まります。
「b」は上下の唇を閉じていて、開くときに唇を震わせながら出す音です。
そのため、「b」の音の前に来る「n」の音が、
同じ鼻から空気を出す音の仲間で唇を閉じる「m」の音になってしまう
というわけです。
ほかにも「みつかん」が「mitsukan」ではなく、
「u」が抜けて「mitskan」になったり、
「浅草」が「asaksa」になったりします。
日本語の中にも、このように英語のような発音があって、
私たちも自然にそれを話しているのです。